強連結グラフ(NetworkX)

強連結グラフ

強連結グラフとは、グラフ上の任意の2つの頂点間に有向パスが存在するグラフのことです。

強連結グラフの判定には、コサラージュのアルゴリズムが使用されます。

  1. 与えられたグラフGに対して、グラフGの転置グラフGTを作成する。
  2. Gの任意の頂点vからDFSを行い、訪れた頂点をスタックに追加する。
  3. スタックの頂点を逆順にした順序で、GTに対してDFSを行い、訪れた頂点の集合を得る。
  4. スタックに残っている頂点がある場合、その頂点からDFSを再開し、訪問順を追加していく。
  5. 2-4を繰り返し、スタックが空になった場合、グラフGが強連結グラフであることが示される。

以下は、上記のアルゴリズムをPythonコードで実装した例です。

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import networkx as nx

# グラフの作成
G = nx.DiGraph()
G.add_nodes_from([1, 2, 3, 4])
G.add_edges_from([(1, 2), (2, 3), (3, 1), (3, 4)])

# 転置グラフの作成
GT = G.reverse(copy=True)

# DFSを行い、スタックに追加
stack = []
visited = set()
for v in G.nodes:
if v not in visited:
visited.add(v)
stack.append(v)
while stack:
node = stack[-1]
neighbors = list(G.neighbors(node))
unvisited = [n for n in neighbors if n not in visited]
if unvisited:
n = unvisited[0]
visited.add(n)
stack.append(n)
else:
stack.pop()

# スタックから頂点を逆順にして、転置グラフに対してDFSを行う
visited = set()
while stack:
node = stack.pop()
if node not in visited:
visited.add(node)
t_neighbors = list(GT.neighbors(node))
for n in t_neighbors:
if n not in visited:
stack.append(n)

if len(visited) == len(G.nodes):
print("グラフは強連結グラフです")
else:
print("グラフは強連結グラフではありません")

上記のコードは、与えられたグラフが強連結グラフである場合、”グラフは強連結グラフです”と出力します。

強連結グラフが強連結グラフでない場合、”グラフは強連結グラフではありません”と出力されます。


このアルゴリズムは、与えられたグラフGに対して、転置グラフGTを作成し、GとGTのDFSを行うことで、強連結グラフであるかどうかを判断します。

GとGTのDFSを行うことで、G上の任意の2つの頂点間に有向パスが存在することを確認することができます。

そして、Gが強連結グラフであるためには、GとGTのDFSによって訪れた頂点が全て同一である必要があります。

このアルゴリズムは、時間計算量がO(V+E)であり、高速に強連結グラフかどうかを判断できます。


グラフ理論では、強連結グラフは重要な役割を持っており、多くのアルゴリズムに応用されます。

強連結グラフの判定アルゴリズムを理解することで、グラフ理論の基礎的な概念を深く理解することができます。