レムニスケート(Lemniscate)

レムニスケート(Lemniscate)

レムニスケート(Lemniscate)は、双曲線のような形状を持つ数学的な曲線です。

上記のグラフは、レムニスケート・オブ・ベルヌーイ(Lemniscate of Bernoulli)をプロットしたものです。

この曲線は、極座標で表現すると次のようになります:

$$
r^2 = 2 \cos(2\theta)
$$

このグラフの特性をいくつか説明します:

  1. 形状: 曲線は数字の8の字のような形をしています。
    これが「レムニスケート」という名前の由来です。
    レムニスケートはラテン語で「リボン」を意味します。

  2. シンメトリー: 曲線は原点に対して対称であり、$x$軸および$y$軸に対しても対称です。

  3. 定義域: このグラフでは、パラメータ$ ( t ) $を$ (-\pi) $から$ (\pi) $まで変化させて曲線を描いています。

  4. 座標の変換: $x$と$y$の座標は次の式に基づいて計算されます。
    $$
    x = \frac{\sqrt{2} \cos(t)}{1 + \sin^2(t)}
    $$
    $$
    y = \frac{\sqrt{2} \cos(t) \sin(t)}{1 + \sin^2(t)}
    $$

このように、レムニスケートは美しい数学的性質を持ち、解析学代数幾何学において重要な役割を果たしています。

ソースコード例

以下にレムニスケートをPythonでグラフ化するためのソースコードを示します。

このコードを実行すると、レムニスケート・オブ・ベルヌーイの形状が描かれます。

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import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt

# Define the parameter t
t = np.linspace(-np.pi, np.pi, 400)

# Lemniscate of Bernoulli equations
x = np.sqrt(2) * np.cos(t) / (1 + np.sin(t)**2)
y = np.sqrt(2) * np.cos(t) * np.sin(t) / (1 + np.sin(t)**2)

# Plot the Lemniscate
plt.figure(figsize=(8, 8))
plt.plot(x, y)
plt.title("Lemniscate of Bernoulli")
plt.xlabel("x")
plt.ylabel("y")
plt.axhline(0, color='black',linewidth=0.5)
plt.axvline(0, color='black',linewidth=0.5)
plt.grid(color = 'gray', linestyle = '--', linewidth = 0.5)
plt.gca().set_aspect('equal', adjustable='box')
plt.show()

このコードについての簡単な説明:

  1. numpymatplotlib のライブラリをインポートします。
  2. t という変数を$ (-\pi) $から$ (\pi) $までの$400$個の等間隔の点に設定します。
  3. レムニスケート・オブ・ベルヌーイの$ x $座標と$ y $座標を計算します。
  4. plt.plot() 関数を使用して、計算された$ x $と$ y $の値をプロットします。
  5. タイトルや軸ラベル、グリッド線を追加して、プロットを整えます。
  6. plt.show() 関数を使用して、プロットを表示します。

このコードを実行すると、レムニスケートの美しい8の字の形が描かれます。

グラフ解説

[実行結果]

レムニスケート・オブ・ベルヌーイ(Lemniscate of Bernoulli)のグラフについて詳しく説明します。

この曲線は、極座標で次のように表される特定の形状の曲線です:

$$
r^2 = 2 \cos(2\theta)
$$

グラフの内容の説明:

  1. 形状:

    • グラフは数字の「8」の字の形をしています。
      これはレムニスケートの特徴的な形状であり、名前の由来ともなっています(ラテン語で「リボン」を意味します)。
  2. シンメトリー:

    • この曲線は、原点(中心点)に対して対称です。
      また、$x$軸および$y$軸に対しても対称です。
      つまり、グラフの各象限に同じ形状の部分が現れます。
  3. 範囲:

    • $t$パラメータは$(-\pi) $から$ (\pi) $までの範囲を取ります。
      これにより、曲線の全体が描かれます。
  4. 数学的な背景:

    • レムニスケートは、楕円関数複素解析において重要な役割を果たす数学的な曲線です。
      特に、代数幾何学における研究対象となります。
  5. 座標の計算:

    • 曲線の$ x $座標と$ y $座標は以下の式によって計算されます:
      $$
      x = \frac{\sqrt{2} \cos(t)}{1 + \sin^2(t)}
      $$
      $$
      y = \frac{\sqrt{2} \cos(t) \sin(t)}{1 + \sin^2(t)}
      $$
    • これらの式により、曲線の各点の座標が計算され、プロットされます。
  6. プロットの特徴:

    • グラフは8の字を描き、中心に向かって絞られた形状となります。
    • 縦横の長さが等しいため、グラフは正方形の図形に内接するように表示されます。