人口増加(ロジスティック成長モデル)

人口増加(ロジスティック成長モデル)

人口増加を表すロジスティック成長モデルを取り上げてみましょう。

このモデルでは、人口が一定の増加率で成長し、限界人口容量に近づくにつれて成長率が減少していくと仮定されます。

ロジスティック成長モデルの方程式は次の通りです:

$$
P(t) = \frac{K}{1 + Ae^{-rt}}
$$

  • $ ( P(t) ) $は時間$ ( t ) $における人口数
  • $ ( K ) $は限界人口容量
  • $ ( A ) $は初期の人口成長率に関連する定数
  • $ ( r ) $は成長率の定数

Pythonを使用して、このロジスティック成長モデルを解き、グラフ化してみましょう。

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import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt

# ロジスティック成長モデルの方程式
def logistic_growth(t, K, A, r):
return K / (1 + A * np.exp(-r * t))

# パラメータの設定
K = 10000 # 限界人口容量
A = 100 # 初期の人口成長率に関連する定数
r = 0.1 # 成長率の定数

# 時間の範囲を指定
t_values = np.linspace(0, 50, 100)

# 人口数を計算
population = logistic_growth(t_values, K, A, r)

# グラフの描画
plt.figure(figsize=(8, 6))
plt.plot(t_values, population, label='Population')
plt.xlabel('Time')
plt.ylabel('Population')
plt.title('Logistic Growth Model')
plt.grid(True)
plt.legend()
plt.show()

このコードは、ロジスティック成長モデルを解いて人口増加を計算し、時間に対する人口の変化をグラフ化します。

[実行結果]

時間が経つにつれて人口は増加し、限界人口容量に近づくことがグラフからわかります。

ソースコード解説

このソースコードは、Pythonを使用してロジスティック成長モデルに基づいて人口増加をモデル化し、グラフ化するためのものです。

以下ではコードの各部分を詳しく説明します。

1. import numpy as np:

  • NumPyライブラリを np としてインポートします。
    NumPyは数値計算を行うためのPythonライブラリであり、配列や行列演算などの機能を提供します。

2. import matplotlib.pyplot as plt:

  • Matplotlibの pyplot モジュールを plt としてインポートします。
    Matplotlibはグラフを描画するためのPythonライブラリです。

3. def logistic_growth(t, K, A, r)::

  • logistic_growth 関数を定義します。
    この関数は、ロジスティック成長モデルの方程式を実装し、時間$ ( t ) $における人口数を計算します。
  • 引数として、時間$ ( t )$、限界人口容量$ ( K )$、初期の人口成長率に関連する定数$ ( A )$、成長率の定数$ ( r ) $を取ります。

4. パラメータの設定:

  • K = 10000, A = 100, r = 0.1 のように、ロジスティック成長モデルのパラメータを設定します。
    これらの値はモデルの特性を決定します。

5. t_values = np.linspace(0, 50, 100):

  • np.linspace 関数を使って、$0$から$50$までの範囲を$100$の等間隔に分割した配列を生成し、t_values に代入します。
    これは時間の範囲を指定します。

6. population = logistic_growth(t_values, K, A, r):

  • logistic_growth 関数を用いて、各時間における人口数を計算し、population に代入します。

7. グラフの描画:

  • plt.figure(figsize=(8, 6)) で図のサイズを設定します。
  • plt.plot(t_values, population, label='Population') で、時間に対する人口数の曲線をプロットします。
    ラベルは ‘Population’ です。
  • plt.xlabel('Time')plt.ylabel('Population') でx軸とy軸のラベルを設定します。
  • plt.title('Logistic Growth Model') でグラフのタイトルを設定します。
  • plt.grid(True) でグリッドを表示します。
  • plt.legend() で凡例を表示します。
  • plt.show() でグラフを表示します。

これにより、ロジスティック成長モデルに基づいて計算された時間と人口数の関係が可視化されます。

結果解説

[実行結果]

このグラフは、ロジスティック成長モデルに基づいて計算された時間と人口数の関係を表しています。

  • $x軸$(横軸)は時間を表し、$0$から$50$までの範囲で設定されています。
    時間が経つにつれて、人口の変化を追跡します。
  • $y軸$(縦軸)は人口数を表しており、$0$から$10000$の範囲で設定されています。
    これは限界人口容量(K)で、人口がこの値に近づくにつれて成長率が減少します。
  • グラフの曲線は、ロジスティック成長モデルに基づいて計算された人口の変化を表しています。
    曲線は時間に対する人口の増加を示し、初めは急速に増加しますが、徐々に成長率が減少し、最終的に限界人口容量に収束します。
  • グラフのタイトルは “Logistic Growth Model” となっており、このグラフがロジスティック成長モデルに基づいていることを示しています。
  • 凡例には “Population” と表示されており、この曲線が人口数を表していることを示しています。

このグラフからは、時間の経過とともに人口が増加し、限界人口容量に向かって収束する様子が視覚的に理解できます。