DNSリゾルバーキャッシュとは
Windowsパソコンでは、IPアドレスとFQDNのキャッシュを保持しています。
(FQDNとは、ホスト名とドメイン名を省略しないで表示したものです)
IPアドレスとFQDNのキャッシュとは、Windowsで管理しているIPアドレスとFQDNの対応表のことでDNSリゾルバーキャッシュと呼ばれます。
通信フロー
FQDNで指定された相手と通信する場合、次のようなフローになります。
- DNSリゾルバーキャッシュを参照し、FQDNに対応するIPアドレスがあるかどうかを確認する。
- 一致するFQDNがあれば、それに対応するIPアドレスを使って通信を開始する。
- 一致するFQDNがなければ、DNSサーバに問い合わせを行う。
- DNSサーバに問い合わせた名前解決の結果をWindowsシステムの内部に保持し、外部のDNSサーバへの問い合わせをなるべく減らす。
DNSリゾルバーキャッシュの保持時間
DNSリゾルバーキャッシュのデータの保持時間は、初期設定で1日となっています。
この時間を過ぎればキャッシュは破棄されます。
(OSを再起動した場合もキャッシュのデータはクリアされます)
DNSリゾルバーキャッシュの表示
FQDNで指定した相手と通信できない場合、DNSリゾルバーキャッシュのデータが古くなっている可能性があります。
その場合は、DNSリゾルバーキャッシュを表示してキャッシュの内容を確認してみましょう。
[コンソール]
[実行結果(例)]
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| Windows IP 構成
gbc6.jp2.as.criteo.com ---------------------------------------- レコード名 . . . . . . . : gbc6.jp2.as.criteo.com レコードの種類 . . . . . : 1 Time To Live . . . . . .: 14776 データの長さ . . . . . . : 4 セクション . . . . . . . : 回答 A (ホスト) レコード. . . : 116.213.22.169
レコード名 . . . . . . . : gbc6.jp2.as.criteo.com レコードの種類 . . . . . : 1 Time To Live . . . . . .: 14776 データの長さ . . . . . . : 4 セクション . . . . . . . : 回答 A (ホスト) レコード. . . : 116.213.22.187
レコード名 . . . . . . . : gbc6.jp2.as.criteo.com レコードの種類 . . . . . : 1 Time To Live . . . . . .: 14776 データの長さ . . . . . . : 4 セクション . . . . . . . : 回答 A (ホスト) レコード. . . : 116.213.22.192
レコード名 . . . . . . . : gbc6.jp2.as.criteo.com レコードの種類 . . . . . : 1 Time To Live . . . . . .: 14776 データの長さ . . . . . . : 4 セクション . . . . . . . : 回答 A (ホスト) レコード. . . : 116.213.22.190
レコード名 . . . . . . . : gbc6.jp2.as.criteo.com レコードの種類 . . . . . : 1 Time To Live . . . . . .: 14776 データの長さ . . . . . . : 4 セクション . . . . . . . : 回答 A (ホスト) レコード. . . : 116.213.22.184 (・・・途中略・・・)
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DNSリゾルバーキャッシュの削除
IPアドレスとFQDNの対応付けが間違っている場合は、下記のコマンドでDNSリゾルバーキャッシュの削除を行うことができます。
[コンソール]
[実行結果]
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| Windows IP 構成
DNS リゾルバー キャッシュは正常にフラッシュされました。
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その後、FQDNでアクセスを行うとDNSサーバへの問い合わせが行われ、正しいIPアドレスを取得してキャッシュに保持されます。
これで正しく通信ができるようになるはずです😀